設 立 趣 旨 書
特定非営利活動法人情報システム監査普及機構
設立代表者 小宮 弘信
1 趣旨
現在は多くの分野で情報システムが活用され、情報システムが自組織に与える影響は拡大しています。またネットワーク化が進み、情報システムの影響は自組織外にも広がっています。そこで情報システムが安全に信頼性をもって運用できているかを、第3者の評価を得て、問題点を改善して行くことは企業にとって重要になって来ています。
システム監査とは、情報システムが企業や組織の目的に沿った開発、運用および利用されているかを、当事者から独立したシステム監査人が点検、評価し、その結果を内外の利害関係者に報告する活動を云います。しかし日本においては会計監査の様に法律で規定されていない事もあり、システム監査が普及しているとは言えません。更に保証型システム監査はほとんど行われていません。
保証型システム監査とは、被監査組織の代表者から提示された言明書の内容に基づき、監査手続きを実施した限りにおいて、情報システムに対するコントロールが適切である事を監査意見として表明する行為です。それにより情報システムが適切に運用されていると利害関係者に信用付与することができます。
今まで我々は、任意団体としてシステム監査の普及サービスや研究活動などを行ってきました。今後は対象を広げて、多くの中小企業や自治体に対しても保証型システム監査を実施し、情報システムのガバナンス向上に寄与したいと考えています。その為に、初年度は研究を中心にツール作りを行い、翌年度はセミナーなど教育事業を中心に活動し認知度を高めて行きたいと思っています。更に3年目からは保証型システム監査を行う普及事業を中心に活動して行く予定です。
そこで保証型システム監査の普及を目指して、任意団体ではなく特定非営利活動法人として申請するに至たりました。また営利を目的とするのではなく、普及を目的とする為、株式会社ではなく、特定非営利活動法人格を取得するのが最適であると考えました。
そして保証型システム監査を普及させる事によって、情報システムのガバナンスが向上し、以って社会に貢献できると考えます。
2 申請に至るまでの経過
・平成21年8月~12月に某企業からの依頼によりシステム監査普及サービスを12名の監査人で実施。
・平成21年12月に某企業で監査報告会を開催。
・平成22年3月に某協会で事例発表。
・平成22年1月~10月システム監査を行ったメンバーが中心になり、資料整理のために監査結果検討会を実施。
・平成22年11月より月1回のペースで保証型システム監査を可能にするアプローチに対する研究会を実施。現在で42回目。
・平成25年7月に論文を発表。
・平成26年1月からNPO化に向けて検討会を開催し、書類作成を実行。
・平成26年2月~3月某大学のXP対応遅延問題の調査検証作業の実施。
・平成26年6月設立総会を開催。